ドミニカ共和国

 先日NHKで元メジャーリーガーの桑田真澄さんが、ドミニカ共和国の野球の原点を取材した番組が放映されていました。この国の野球熱は、今やメジャーリーグへ150人以上輩出するほどに盛んです。しかし、野球をするための恵まれた環境などは全く存在せず、小さい子供たちはグローブやバットは勿論のこと、普通に履く靴すら持っておらず、その日暮らすのがやっとの中で、将来のメジャーリーガーを夢見て練習をしていました。その中で桑田さんが、子供たち何人かに将来の夢を聞いていた時、当然私は「メジャーリーガー」と答えると思っていました。ところが、答える言葉は決まって「親に家を建てること。そして社会や困っている人を支援すること。」でした。自分たちの生活もままならないこの子供たちが、自分や家族だけが良い暮らしを夢見て大リーガーを目指すのでなく、社会貢献することを目的に、それを実現させる為の「手段」として大リーガーを目指す事に、物凄い感動と共感を覚えました。
 私の偏見かもしれませんが、経済的や家庭環境的に恵まれいる環境の人よりも、恵まれていない環境の人の方が、社会貢献心や家族愛の強い人が多いように思えます。それは明日の食事の心配より世間体に関心が強い今の日本では、極端に貧困や裕福であったり、また家庭環境が特に悪くない限り、そういった思いにならないのは当然かも知れません。私は決して住む家や、家庭環境が悪かった訳ではないですが、兄弟が5人いて経済的にゆとりがなかったので小学校の頃から新聞配達などをし、出来るだけ自立しようと頑張りました。
 そんな私の会社を始める時の目標は、誤解を恐れず申し上げますが「物凄いお金持ちになる」事。その「お金持ち」はあくまで目標に過ぎず、真の目的は「自分の思うように社会貢献や人を支援する」事、それが私の夢です・・・。