米や麦

 このコラムを書いている今時点で、日経平均株価が一万円を下回っています。米ドル為替も91円台とかなりの円高の状態になっています。このような状態では輸出産業を含めた日本の経済全体がetc・・・などと、キャスターや経済評論家などが難しい話を毎日のようにされていますが、我々一般庶民からみますと、こんな経済の事は、確実に私たちの生活に影響を与えているのは何となく分かるような気がするのですが、海外旅行やブランド品を購入する時以外は自分に直接関係が無いように思えるので、実感としてはあまり感じられないというのが、殆ど方の本音では無いでしょうか。ましてや円高になればなるほど、輸出企業を含めた大企業がとてつもない損害が出て、日本経済に多大な影響を与えるんだろうという位は何となく分かっていますが、庶民の立場で言えば、「やった-。海外旅行に行きやすくなる」という思いのほうが大きいような気がします。こういう経済の事に強く関心を示す人というのは、金融関係や政治関係のお仕事をされている方や、お金持ちだと思いますが、そんなお金に関してあまり縁の無い私たちが、先日会社でこんな話をしていました。
 お金というのは、その紙切れを皆が価値があると思っているから貴重なだけで、それを皆が「価値無し」と思ってしまったら、それこそ紙クズになる。だとすると、そのお金を価値のある「金」に替えたら安全か?と言えばそもそも「金」に価値があるとしているだけで、「金」自体で何が出来る訳ではないので、それこそ皆が価値無しと判断されれば、ただの鉄クズでしかない。
 するとお金を何に代えれば一番いいのか?となると価値が下がろうが上がろうが関係なく、そのもの自体に意味があるもの、例えば「米」や「麦」という保存ができて私たちの「生存」に必要なもの、なのではないのだろうかと・・・。