夏の県予選大会

 少し前のことですが私がOBである、名張桔梗丘高校野球部の夏の県予選大会の応援に行ってきました。今年のチームは去年の新チーム発足時点に監督から、今年は期待ができる、ということを聞いておりましたが残念ながら今回は初戦敗退という結果でした。
 その試合を見ていた時に、ふと私が高校球児の頃に父親に言われたことを、思い出しました。これは余談ですが、私は今になって結構不思議に思うのですが、そんなに実力はなかったにも関わらずキャプテンでエースで5番打者というそのチームで本当の大黒柱になっていました。そんな息子が嬉しかったのでしょう、他の親御さんよりも試合を見に来ていた父はある時こう言いました。「チェンジ(守備と攻撃の交代時)の時にな、お前はボールをマウンドに投げるやろ、あれをな、相手のピッチャーに手渡すなり、それができないならマウンドの上に投げずにちゃんと置いとけよ。今は理由は解らんかったとしても、まあ俺が言うてるようにしといて間違いないから。」ということでした。その後は理由は解らないながらも意識して言われたようにやりましたが、何せ、そのチェンジの時というのは、審判も急かしますし、何よりテキパキと動かないといけない雰囲気なので、結局はあまりできずに過ごしたというのが本音でした。
 しかし、今こうしておやじの年代になり、球児を応援するようになって初めてつい先日、父の言いたかったことがわかりました。試合自体は敵対して戦うことは当然ですが、それ以外の部分で変に敵対したり、決まった所だけ変に礼儀がよかったりするのは、若さから来る思考の浅いところで、それが年を重ねて物事が少し見えるようになってくれば、全体的な視野で物事を捉えることができるようになってきます。そこで先述のように「今になって初めて」解ってくることになるのでしょうね・・・。