おやじ

 皆さんは普段生活していて、仕事に限らず当然プライベートでもいろんなところに電話したり、お店に行ったりするときに、話したり、お会いしたりした人たちの対応が非常に悪く、こちらの気分が悪くなってしまうことってないでしょうか?そんな時私はいつも「人のふり見て我がふり直せ」の諺を思い出して、「自分はそうしないようにしよう。」と言い聞かせます。
 それとは逆に、すごく気持ちのいい対応をしてくれる人がいると、こちらの気持ちも良くなり、それがお店なんかだったりすると、少し遠いところでも、わざわざ買い物に出かけたり、食事に行ったりしてしまいます。そんなことを考えていますと、普段から「ちゃんとした応対」をとるということは、商売とかそういったことは抜きに考えてみましても、「人」として非常に大事なことだと再認識させられます。更にもう少し深く考えて見ますと、自分に対して不快感を与えられる事が多く続くときは、実は自分が相手に対してそういった対応をしてしまっているから、その相手もそういった対応をしている場合も考えられますので、自分自身も十分に注意していかなければいけないなと思ったりもします。
 そんなことを考えていましたら、三年程前に亡くなった父と、20歳くらいのときに交わした会話を思い出しました。「おい、ヤス。(父からそう呼ばれていました)お前、店に買いもんに行って、金払った後にどうする?」「お釣り貰って帰る」「そうじゃなくて、もの買うて金払った後、帰るときに“ありがとう”も言わへんのか」「別になんも言わへんで」「お前な、店に買いもんに行ったら当然お前はお客さんや。だからお前は遜ることもないけどもな、もうちょっと感謝の気持ちを持ったらどうや。」「何でぇ?」「よう考えてみい。店っちゅうのは、お客さんが買いもんをすることによって収入を得て生活してるんやけどな、でもな、お前が欲しいものを店に置いてくれてるお陰でお前はその商品を買えるんやで。もしその店がその商品を置いてくれてなかったら、お前は欲しいもんが買えへんねんで。もし、そこで商売してなかったら、全く買えへんねんで。せやから、店出るときはちゃんと“ありがとう”って言うて出てくるのが礼儀やろ。」
 少し強引な言い方ですが、内容的にすごく納得しました・・・・。