キャンプ

 私は毎年、夏と冬の2回、甥・姪や友人の子供たちとキャンプに出かけることが恒例になっています。そのキャンプでは、私と弟の2人だけが大人で、7~10名の全員が子供たちという構成です。
 最初の頃それぞれの親は、自分たちの子供を非常に心配していたようですが、回数を重ねる毎に、子供たちも親たちも慣れてきまして、子供はキャンプ自体を、親は子供から解放されることで毎回その時期が来るのを本当に楽しみにしているようです。
 このキャンプでは、大人である私たち2人は、極端に言えばキャンプ場や、買い物が出来る場所へ引率していくだけで、キャンプでの食事のメニューはもとより、調理、片づけから次の日の遊び、またキャンプ予算の管理まで、事前の子供たちの自主的な計画に基づいて行動します。
 キャンプでは、まだ小学校へも行っていない幼児が、調理のために包丁を使って野菜やお肉を切っていたりするのを、小学校へ行っている おにいちゃん・おねえちゃんが「野菜切るときは猫の手で切るんやで。」と指導したり、事前に立てた献立を元に買い物する場面では、最後の日の食事を終わらせるまでの予算を管理しながら、子供たちがそれぞれに買い物したいものを相談しながら買っています。
 「キャンプならこんな料理でしょう」と考える固定観念の私たちから見れば、子供たちだけで考えたメニューは、想像をはるかに超えていて、ピザを生地から作ってみたり、チーズフォンデュ材料から、すべて作ってみたりします。そんなことに口は挟みませんが正直「出来るんかいな?」と思って眺めていましたら、ちゃんと最後まで作ってみせます。
 私が一人の親であれば、危なっかしくて見ていられないことや、手助けしたくなるような事が、子供がいない私は子供たちの一人一人の人格を認め、本当に自分と同格に彼らと接します。そうすると彼らは親のいないキャンプで、しかも私たちがあまり助けてくれないことを悟れば、それぞれに自覚が出てきてリーダーはリーダーらしく、一番のおチビちゃんもあまり世話をかけないようになってきます。
 そんなキャンプなので、大きな事故などは幸いにもなかったのですが、一番の子供である私が、今回は骨折してしまいました・・・・・。