すごい人

 「あの人はすごい人だ」「あの人は天才だな」などと言われる人達が、それぞれの分野で、またあらゆるシーンで活躍しています。 私の周りにもそういった「すごい人」と思える人が何人かいます。そういった人達は、到底自分には出来ない行動や、自分には体験できない事などを体験されているので、話をさせていただいていると、非常にワクワクし、ますます尊敬していきます。 そういった人たちとの会話を一つ一つ整理していくと、それぞれのポリシーがあることとは別に、それらの方々の行動や考え方に、ある共通点があることに気づきました。それは「行動力」と「何事にも前向き」な事です。
 人は落ち込む時や、躓く時など、下向きの気持ちになる事が必ずあると私は思っているのですが、そういった人達はそんな素振りを人前で見せないのか、それとも本当にそんな気持ちにならないのか分かりませんが、私にはそういう風な落ち込みを見れない人が多いです。そんな事を考えていたら、先日ジャズシンガーの綾戸智恵さんが出演していた番組で言っていた言葉を思い出しました。
 彼女は、自身が若い頃、単独でアメリカに渡り、歌手を目指してがんばっておられました。そんな中ある時、どれだけがんばっても少しの声も全く出なくなった時期がありました。絶望の中で歌手を諦めようと思っていた時不意に、あるきっかけで声が出るようになりましたが、以前のような声域には戻らず、やはりシンガーとしての将来が絶望視されました。 しかし、ここからが凄い事なのですが、それが逆に幸いし、本人曰く、「私は、他のシンガーより声域が狭いから、こうやって(すごく豊な表情や体の表現)するんです。」と笑って言っていました。 そうすることで、結果的に今までのシンガーとの違いが認められ、世界的な成功を収められました。
 そんな事を考えていたある日、ある人曰く、『「話をしていると、本当に普通の人なのに、その人の活躍している世界ではものすごい人」という人が一番凄い人物で、皆に「すごい人」と思われる人物は「そこそこできる人」なんだよ。分かり易く言うと(決して私が言っているのではありませんよ)「天才」長島茂雄さんみたいな人』という人がいました。
 そう言われるとそうも思えますし、よく判りませんがもしかすると、「天才」と「すごい人」の違いなんでしょうか・・・・・。