奇跡の星

 先日何気なく考えていたことで、地球ってすごいなと思いました。何を唐突に、とお考えだと思いますが、よくよく考えてみますと、本当に地球って奇跡の星だなと感じます。と言いますのも、宇宙では一番近い存在の太陽系の星で考えますと、太陽に一番近い水星などは、自転と公転の周期がほぼ同じで地球でいう一日は水星では176日もありますので、昼に約90日、夜に約90日あり、最低気温は約-180℃、最高気温は約430℃で大気がないという環境です。地球に近い金星でも成分の違う大気はあるようですが500℃に達する気温で、また一番太陽から一番遠い海王星は約-220℃というとても生物が生息できる環境ではありません。(なぜ一番遠い惑星が冥王星でなく海王星としたかですが、最近冥王星よりも大きな惑星も見つかっており、今では準惑星という定義になっているためです。)そんな中で、地球だけは平均気温15℃、生物が生存するのに必要な大気が存在し、表面積の約7割が生命の源である海です。もしこの環境が少しでも違えば、もし、地球がもう少し太陽に近かったら、地球上に生物が存在することもなかったわけですから、今このコラムを書いている事もまた、皆さんが読まれている事もなかったわけです。そう考えますと、地球って奇跡の星だとお分かり頂けると思います。
 そんな奇跡の星を、地球上の生物の中で「人間」という生物だけが汚染をしています。バクテリアや細菌は人間にとって厄介なものもありますが、地球にとっては必要なものです。食物連鎖や種の保存は人間が活動することによって崩れていきます。今や日本国内では見られない南の島の澄み切った海や空は、人間が文明的な生活を送る前にはどこの海でも空でも見られたはずです。そう考えますと、これから人間はどうしていかなければならないのか、自ずと解ってきそうなものですね・・・。