美容室での男性カットは違法

 3月4日に日本経済新聞で報道されたある記事で目が点になりました。それは、安倍首相が美容室で髪をカットしていることが法律違反になる、というものです。厚生労働省の見解では、「男性のパーマなどの美容行為を伴わない単純なカットは法律違反」という事です。反して女性は、美容行為を伴わないカットでも問題ないそうです。この報道で美容業界では、かなりの動揺が広がっています。というのも、殆どの業界の方はその規定をご存じなく当然のように男性のカットを行っていたようで、いまさら法律違反と言われても、と困惑しています。
 こんな当然に行っていることで他にも法令違反になるものがないか探してみましたら、結構ありました。例えば最近になって話題になり廃止することになったメール便などもそうです。そもそも信書の配達は依頼した人も罰せられる法令違反であったにもかかわらず、我々は全くその認識がありませんでした。これなどは、宅配業者側が郵便事業に対する反抗の意思表示で廃止を公表した感がありますが、現法から判断すると法律違反に違いありません。その他では資格のないものが電柱に登ると電気事業法違反、ダフ屋から定価より高いチケットを買うと物価統制法違反、ダビングしたCDなどを友人にあげたり、コピーガードされたDVDのガードを外してコピーしたら著作権法違反、馬券を頼まれて購入し、その代金を受け取っただけで競馬法違反、指定日以外にごみを出すと廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反、会社の備品購入などで貯めたポイントを私的に使用すると業務上横領罪、会社の備品を持ち帰ると業務上窃盗罪、釣銭を多く受取ったのを気づいているのに黙って受取れば詐欺罪に問われます。少し調べただけでこれだけあるのですから、我々は知らず知らずのうちに、法令違反や犯罪を行っていることがあるという事ですね・・・。